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猫の主要な内分泌・代謝病

2009/04/04

猫の主要な内分泌・代謝病

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1、高カリウム血症

血清カリウム濃度が、一般的に5.7mEq/l 以上の状態。カリウムは細胞内に多く存在する。カリウムは腎臓から排泄される。だから、腎臓がカリウムを適切に排泄できないときなどに高カリウム血症になる。

カリウムは心臓の伝導系に悪影響を与える。

心電図のT波は高く、基底部が狭いテント型波形を示す。

P波は小さく、幅が広くなり、PR間隔は延長する。QRS群は幅広くなる。

重度の高カリウム血症ではP波が消失し、心房停止となる。心室細動、心室固有調律となる。心電図の変化は多様です。

猫の心拍数: 120~240/分 (サウンダース 小動物臨床マニュアルから引用。)

P波

高さ 最大0.2mV(2目盛り)

広さ 最大0.04秒(2目盛り:50mm/秒)

PR間隔

0.05~0.09秒(2.5~4.5目盛り:50mm/秒)

QRS群

高さ 0.9mV最大(9目盛り:1目盛りは0.1mV)

幅  0.04秒最大(2目盛り:50mm/秒)

S-Tセグメント: なし

Q-T間隔 0.12~0.18秒(6~9目盛り:50mm/1秒)

T波: 陽性が多い

電気軸 0度~±160度

症状

虚弱、弛緩性麻痺、死に至る。不整脈、徐脈。

診断

血液検査:猫は、尿路閉塞、乏尿、無尿性の腎不全、副腎皮質機能低下を検討する。

超音波検査:尿路破裂、尿路閉塞を調べる。

治療

尿路閉塞の解除。0.9%生理食塩水の点滴。ブドウ糖注射など。

検索! 補講!高カリウム血症は何故心停止を起こすか? 徒然なるS97702

2、高カルシウム血症

血清総カルシウムが10.5mg/dl以上の状態。カルシウムの生理学は複雑です。パラソルモン、ビタミンDなどが関与しています。

高カルシウムは腎臓の尿細管に有害です。高カルシウムは多渇多尿、腎不全を引き起こします。カルシウム尿結石になることもあります。平滑筋の興奮性が減少するので、骨格筋の収縮性が抑制されて虚弱になり、消化管の平滑筋は機能が減退し、心筋の収縮性も減退します。

症状:元気消失、食欲不振、多渇多尿、嘔吐、便秘、衰弱を引き起こします。重症になると昏睡に陥ります。

診断

血液検査:血清総カルシウム値が10.5mg/dl以上。補正カルシウム=Ca(mg/dl)-アルブミン(g/dl)+3.5 X線検査:結石、腫瘍の確認。超音波検査:腎臓の大きさ、結石の有無、腹部リンパ節の腫大の検査。

治療

重症例は緊急疾患です。0.9%生理食塩水の点滴。利尿剤でカルシウムを排泄させる。プレドニゾロンの使用も考慮する。教科書を参照する。

検索! 小動物専門の臨床検査 モノリス 高Ca血症

3、高血糖症

血中のグルコース濃度が高い。インシュリン欠乏、肝臓での糖新生の増加、糖生成の増加、末梢組織での糖消費の減少が原因です。また、インシュリン拮抗薬、副腎皮質ホルモンなど、いくつかの薬剤が高血糖を引き起こします。

症状:浸透圧利尿によって2次的な多渇多尿、血清浸透圧の上昇によって中枢神経機能障害、持続性高血糖によって白内障などの症状を呈します。多渇多尿、多食、肥満、あるいは、体重減少、抑うつなどの症状があります。

診断

血液検査:高血糖で確定します。尿検査:糖尿、ケトン尿、細菌尿。絶食時に高血糖症と糖尿があれば糖尿病です。

治療

猫に対するインシュリン、スルホニル尿素。

禁忌:グルココルチコイド、ブドウ糖を含む補液。

検索! 猫の保健室 とうにょうびょう

検索! 猫糖尿病治療の新しい進展 訳:竹内和義

4、甲状腺機能亢進症

中高齢の猫に多い内分泌疾患です。

症状:体重減少、多食、多飲、嘔吐、下痢、活動亢進、攻撃性、頻呼吸、呼吸困難を起こします。また、無気力、元気低下、虚弱、食欲低下を呈する猫もいます。甲状腺の腫大、心雑音、頻脈、みすぼらしい被毛、爪の肥厚などがあります。

診断

血清総サイロキシン(TT4)値を検査する。無刺激の状態で高値ならば確定です。X線検査で心疾患の有無と腫瘍の肺転移を調べる。超音波検査:心エコーで心疾患(うっ血性心不全)を評価する。腎臓疾患(慢性高血圧による二次性腎不全)を調べる。病理検査:腺腫様過形成を調べる。甲状腺癌は予後不良です。

治療

メチマゾールなど。食欲不振と嘔吐などの副作用に注意する。

検索! 猫の甲状腺機能亢進症に対する代替療法 臨床獣医師のための情報フォラム

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